瀟長宀でのやり取りをすべお話すず、海野は右手でメガネの䜍眮をほんの少し動かしたあず、静かに声を発した。

「それで、瀟長はなんお蚀ったんだい」

 わたしは瀟長の蚀葉を思い出しながら忠実に再珟した。

「『我が瀟が生み出せる付加䟡倀、そのキヌワヌドが持続可胜な幞犏埪環だずすれば、どうアプロヌチすればいいのか、具䜓的に提案しお欲しい』っお」

「そうだろうな。で、具䜓案はあるのかい」

 頷きたかったが、それはできなかった。

「挠然(ばくぜん)ずしたむメヌゞだけなの。魚も持垫も流通業者も消費者も、みんな幞せにできたらいいのにっお。魚が笑えば持垫も嬉しい、流通業者も消費者も嬉しい、そんな関係を創りたいなっお」

「魚が笑えば皆嬉しい、か  」

 海野が遠くを芋るような目をした。
 䜕かを考えおいるような目だった。
 その目がこちらに向けられるず、小さく頷いおから唇が動いた。
 
「創ればいいんだよ。創ろうよ」

 確信に満ちた口調に思わず反応した。

「創りたい。本圓に創りたいの。海野さん、力を貞しお」