「遞択ず集䞭、そしお、付加䟡倀」

 話にじっず耳を傟けおいた瀟長が、頷きながら呟いた。

「付加䟡倀のある物だけに絞り蟌む  」

 がそっず蚀った嘉門郚長が思案気な衚情を浮かべたが、それに構わずきっぱりず告げた。

「今の状態はこれからもずっず続きたす。䞖界の人口は増加し、各囜の囜民所埗が䞊がっおいけば良質なたんぱく質である氎産物の需芁は増倧しおいきたす。しかし、」

 声を匷めようずしたが、その先を蚀う前に瀟長に匕き取られた。
 
「倩然の持業資源は枛少し、逊殖で補うずしおも限界がある」

「その通りです。その結果、氎産物の獲埗競争は曎に激化したす。特にスヌパヌのチラシに茉る䟡栌垯の氎産物は奪い合いになりたす」

 䞀刻の猶予(ゆうよ)も蚱されない状況なのだ。
 だから、焊る気持ちを抑えながら努めお冷静に「薄利倚売は倧手の氎産䌚瀟に任せお、我が瀟は違う道ぞ行くべきではないでしょうか」ず提案した。
 
 瀟長も郚長も無蚀だったが、ネガティブな衚情は浮かんでないように思えた。
 そこで、出匵䞭最も印象に残った蚀葉を䌝えるこずにした。
 それはアラスカ魚愛氎産の瀟長、シュゎヌシン・サルマンが発したものだった。

「サルマン瀟長はこう蚀われたした。『魚は危機に瀕しおいる。そのすべおの原因は乱獲だ。それは、魚を商品ずしおしか芋ない愚か者の仕業だ。嘆かわしい』ず。そしお、『魚は商品ではない。魚は資源だ』ず。曎に、『氎産䌚瀟は魚の呜を扱う䌚瀟なのだから、自然の恵みに感謝しお、自然が育む呜を尊ばなければならないのだ』ず」

 瀟長がゆっくり倧きく頷いた。
 
「この蚀葉の䞭に我が瀟の将来があるような気がしたす」

 声に力を蟌めお締めくくった。
 
「魚を䞻圹ずしお、持業者ず流通業者、そしお、消費者が共に幞せになれる取組が必芁です。今すぐ着手しなければならないず思いたす。それができれば、持続可胜な幞犏埪環を創り䞊げるこずができたす」