すっ、と大きく息を吸い込むと、穏やかな自然の香りがした。この匂い、好きだな。
ふ、と小さく笑みをもらす。
そして、私はベンチに向かって歩き出した。
ふと手元の腕時計に目を落とす。まだ4時を少し回ったくらいだった。
今日は、1時間くらいいられるかも。
案の定、ベンチには誰も座っていなかった。
そのベンチに私は腰掛ける。
少し先には木々が広がっていて、地面は草原となっている。
カバンの中からイヤフォンを取り出し、耳に装着させる。そして、スマホを通じて音楽を流した。
音楽に耳を傾けながら、私は静かに目を閉じた。
この場所は、たまたま高校生になってすぐに見つけたところ。
用事があってこの辺に来たときに、せっかくだから散歩でもしよう、と考えて、歩いていたときに見つけたのだ。
すぐにここが気に入って、それからはほとんど毎日通いつめている。
屋根があるせいか、この真夏のような気温の日も、どこか涼しく感じた。
「……やっぱりここ、いい」
この頃、学校で息苦しさを感じていた私だけど、この場所ではきちんと息ができるらしい。
ふ、と小さく笑みをもらす。
そして、私はベンチに向かって歩き出した。
ふと手元の腕時計に目を落とす。まだ4時を少し回ったくらいだった。
今日は、1時間くらいいられるかも。
案の定、ベンチには誰も座っていなかった。
そのベンチに私は腰掛ける。
少し先には木々が広がっていて、地面は草原となっている。
カバンの中からイヤフォンを取り出し、耳に装着させる。そして、スマホを通じて音楽を流した。
音楽に耳を傾けながら、私は静かに目を閉じた。
この場所は、たまたま高校生になってすぐに見つけたところ。
用事があってこの辺に来たときに、せっかくだから散歩でもしよう、と考えて、歩いていたときに見つけたのだ。
すぐにここが気に入って、それからはほとんど毎日通いつめている。
屋根があるせいか、この真夏のような気温の日も、どこか涼しく感じた。
「……やっぱりここ、いい」
この頃、学校で息苦しさを感じていた私だけど、この場所ではきちんと息ができるらしい。