そう紬に言ってもらえたときは、飛び上がるほど嬉しかったのを覚えている。私にとっては、笑顔で話す紬のほうがよっぽど可愛くて、輝いている人だと思った。それから私は、ずっと紬のことが大好き。


紬と他愛ない会話を交わしていると、ガラガラ……、とドアの音を立てて担任の宮本先生が教室に入ってきた。


その様子をとらえるなり、クラスメイトたちは次々に席に戻っていく。


「やばっ。鈴音、また後でね〜」


ひらひらと手を振って、紬も自席に戻って行った。