桃「理乃ちゃんて呼んでもいい?私も桃で大丈夫だよ」

理乃「うん、いいよ」

人見知りさんなのか橘くんの後ろからでてこない理乃ちゃんに橘くんが前に出るように言う

理央「理乃が高橋さんに会いたがってただろ?ちゃんと顔出しな」

桃「橘くんいいんだよ!知らない人だと緊張しちゃうよね、私も初めて会う人だと緊張しちゃうから気持ちわかるよ理乃ちゃんに会えるの楽しみにしてたんだ〜」

見上げられると怖いと思い私はカウンターから出て理乃ちゃんの前にかがみ目線を合わせて話すと理乃ちゃんがおそるおそる橘くんの前から出てきて話し出してくれた

理乃「桃ちゃんはケーキ屋さんなの?理乃も大きくなったらケーキ屋さんになれる?」

理乃ちゃんが将来の夢を話してくれる

桃「私はケーキ屋さんじゃないんだ、お父さんとお母さんがケーキ屋さんなんだよ〜私はお手伝いなの!理乃ちゃんもきっと素敵なケーキ屋さんになれるよ!」

そう伝えると理乃ちゃんが目をキラキラさせて話し出す

理乃「ほんと!?理乃頑張る!」

桃「うん!頑張ってね!」

理乃ちゃんは緊張がとけたのかこの間のケーキが美味しかった事今日の誕生日が楽しみで眠れなかった事などたくさんお話してくれた
途中でお母さんが気を利かせてくれてカフェのスペースで話してていいと言ってくれたので2人にお茶とジュースを出そうとしたら橘くんが遠慮したけどお母さんの圧に押され遠慮がちに席につく
理乃ちゃんの話が止まる事なく続いていると橘くんが時計を確認して理乃ちゃんに「帰るよ」と伝える
理乃ちゃんはまだ帰りたくないみたいで私の腕を掴みいやいやと首を振る

理乃「まだ桃ちゃんといたいの!」

理乃ちゃんに好かれて嬉しい気持ちもあるけど早く帰らないと誕生日会が遅くなってしまうので理乃ちゃんに声をかける

桃「理乃ちゃん、理乃ちゃんのお父さんとお母さんが誕生日会のために家で待ってるんじゃないかな?」

そう言うと理乃ちゃんはハッとしてうつむいてしまった。どうしようかと橘くんに助けを求めると橘くんは理乃ちゃんに話しかける

理央「理乃、高橋さんといたいならまた会いにくればいいだろ?もちろん高橋さんが良ければだけど」

チラリと橘くんに見られ私も理乃ちゃんに声をかける

桃「うん!また遊びにきて、いつでも待ってるから!」

うつむいてた理乃ちゃんは顔を上げてうんと頷く

桃「せっかくのお誕生日だから理乃ちゃんには笑顔でいてほしいなそしてまた今度お誕生日会の話聞かせてくれる?」

理乃「うん!またくる!」

理乃ちゃんのご機嫌も直り2人が帰るため冷蔵庫に入れてたケーキを取りに行き橘くんに渡す