家を出て学園までの道のりを歩く。


歩いていたのですかーー


「こ、ここはどこなのー?」

私、迷子になってしまいました。

ど、どうしようっ。

ここら辺だとは思うんだけどなぁ。

もう、このままわからなかったら......っ

不安に押しつぶされそうになった。

ぽろりと出てきそうなにまだを必死に堪える。


私が方向音痴なのが悪いんだっ。頑張らないとっ。

......とは言ったものの、どうすればっ。


そう悩んでいた時に、学生さんらしき人が私の前を通った。

ちらっと気づかれないように顔をのぞいた。

背丈は低め。でも、私よりは高めで、顔はすごく可愛い。

まつ毛が長くて、目もぱっちりとしている。唇もぷるんとしていて、髪の毛もサラサラ。一言で言うとイケメンだ。


少し怖い......けど、普通の人よりは恐怖心が薄かった。

中性的だからかな?

あ、制服......いっしょだっ!

うぅ、この人に助けを......っ