「さん、花谷さん!」

んっ......

むくりと起き上がって辺りを見渡す。

あ、あれ......私、なんで?

「ごめんなさい、僕の距離が近かった僕が立たないでしまって......。あ、もう少しで予鈴が鳴るので、早くしましょう!」

その言葉で全てを思い出した。

理事長室に到着して、そのまま手を......。

って、
わ、ゆっくりしている時間はないんだっ......!


「は、はいっ」

駆け足で理事長室に入った。

もちろん、根幹とノックをしてから。

「し、失礼しまぁ〜す」


り、理事長先生、怖いって言っていたから......ビクビクしちゃうっ......!


「っ、うわっ」


いきなり、ぎゅっ〜と抱きつかれた。

お、お隣には......有流さんがいる。

って、びっくりしてるっ

っ.......て事は、も、もしかして、理事長先生?

そろりと顔を覗く

......!!

まさか、理事長先生が、この人だったなんて......っ