「とにかく、娘を持つ母親としては、そういう先生は困るんです!今後は他の女の先生にお任せしますので」

このクソババア…!と言いたいところだが、相手は同世代だ。

私が、ションベン臭い小娘に興味があるとでも?

冗談じゃないわ!

女の子の居る家庭からは、女の家庭教師を希望されることが多かったからこそ、私は尚更、重宝されたというのもあるだろう。

この母親が狂っているだけで、他のお宅はそんなことないはず…そう信じていた。

しかし、人気が出る時も口コミならば、皮肉なことに、人気が落ちるのもまた、口コミだったのだ。

田舎ということもあって、あることないこと、妙な噂はあっという間に浸透し、私の人気は急降下。

それでも、男の子の担当ならば、そこまでのダメージはなかったが、そこでもまた最悪なことが起こってしまった。