───強くなる為には?───
ゆぴぴと仲間になり数日俺は剣を鍛えようとモンスターを狩り続けていたのだが…
「どーして一向に強くならないんだ?」
俺はステータスが書かれたカードを凝視しながら唸っていた。
ゆぴぴと街の広場で合流してこのあともモンスターを狩るつもりで居たのだが別の方法を探すかこのままモンスターを狩り続けて行くかと悩んでいるといつの間にか宿から出て来たゆぴぴが俺の顔の前で手を振っていた。
「おわぁっ!?」
「もーフウタ全然反応しないから心配したよ〜大丈夫?」
「おぉ…大丈夫」
「なら何か悩み事?」
「何で分かるんだ?」
「カード見て唸ってたから」
「…」
「ステータス変わんなかった?」
「あぁ…ゆぴぴと会ってから変わらなくなったんだ」
「そっか…あ、上限が来たんじゃない?」
「上限?」
「ほら、今が最下ランクのDじゃん?」
「あぁ」
「それが試験を受けて認められたらランクアップしてCになるってわけ」
「あぁ!そういうことか!」
「そうそう♪」
「ところで試験って何をするんだ?」
「実技と筆記とギルド長との面談だよ」
「そっか…ゆぴぴは何でも知ってるんだな」
「えっ!あ、うん…」
「?」
「だってあたしCランクだし!ほら」
ゆぴぴが差し出したカードを見ると確かにランクはCだった。
さっきの反応が気になる所だが隠した事をここで言及する気にはなれなかった。
「おぉーそれじゃゆぴぴ師匠御指南の程よろしくお願いします」
「言う程強くないよ私」
「でも俺よりランク上だしこの世界について詳しいから」
「…もー仕方ないなぁそこまで言うなら引き受けよう」
「ありがとうございますゆぴぴ様ァ〜」
俺がノリで土下座をする。
するとゆぴぴは腕を組んで仕方ないなぁと言う表情をしていた。
「ゆぴぴ〜ところで試験対策ってまず何をしたらいいんだ?」
「あーそれは実力を試す所だから対策とかしたら意味無いよ」
「えっ!?そういうもんなの?」
「そういうもんなの。さ、ギルド長の所に申し込みに行こう!」
グイっと俺の二の腕を絡め取り恋人かの様な距離でゆぴぴは俺を先導する。
「うぉっ!」
しばらくそのまま歩くとゆぴぴのファンに見つかる。
「ゆぴぴ!?」
「嘘だろ!どこだ!?」
「やばっ」
「こっち」
俺は咄嗟に見つけた路地裏にゆぴぴと入る。
「ど、どうしよ…」
「ゆぴぴはここに居て」
「フウタ?」
「俺が囮になるから」
「でも!」
「大丈夫みんな俺の事は見えてなかったって」
「…そうかもだけど、フウタと離れたくないよ」
「ゆぴぴ、すぐに戻って来るから」
真っ直ぐと俺はゆぴぴを見つめ説得する。
「分かった。早く戻って来てね」
ゆぴぴはキュッと服の裾を掴みながら寂しそうな目をしてまた手を離した。
「いってくる」
俺は立ち上がって通りへと駆け出した。
「おーーい!泥棒猫が居るぞーー!」
「さぁ、こっちにおいでっ」
俺はゆぴぴのファンを煽りながらひたすら遠くへ走る。
「待てーー!泥棒猫ーー!」
「さて、ここらで撒きますか!」
俺はさっと路地裏の物陰に身を隠す。
「どこだーー!泥棒猫ーー!」
「まだ近くに居る筈だ!」
「この路地裏怪しくないか?」
「そうだな」
「俺探して来ます!」
やばい、見つかりそう…
「あっ!ゆぴぴ!?」
は!?まさかな…
俺が上を見上げると民家の屋根の上に確かにゆぴぴが居た。
あれだけ待っててって言ったのに!
だがゆぴぴではなかった。
「ゆぴぴーー!」
ゆぴぴならここで何か喋るはずなのに…ゆぴぴは口を開くことはなかった。
「ゆぴぴ……?」
辺りを静寂が襲う。
するとゆぴぴは悲しそうな表情をし去って行く。
ファンはゆぴぴを一斉に追いかけて行った。
「助かった……?」
「フウタ」
するとすぐに後ろから声が聞こえて来る。
振り返るとそこにはゆぴぴが居た。
「ゆぴぴ!あれだけ待っててって言ったのに何でここまで来たんだ?!」
「ごめんね、心配になっちゃって…あとつけてきちゃった」
「…まぁ、いいや。早く行こう」
俺は溜息を飲み込み、ゆぴぴの手を取った。
「うん!」
ユリーカちゃんと別れた小屋(情報屋)に辿り着いた。
ギィと音を立て扉を開くとギルド長が居た。
「よぉ、そろそろ来る頃だと思ってたぜ」
「えっと…貴方は?」
「ギルド長のマーベスさんだよ」
ゆぴぴが小声で耳打ちをする。
「初めまして私はこの村のギルド長マーベスだ。よろしくな」
「フウタです。よろしくお願いします」
「じゃあ、早速試験と行こうか」
「はい!」
ゆぴぴと仲間になり数日俺は剣を鍛えようとモンスターを狩り続けていたのだが…
「どーして一向に強くならないんだ?」
俺はステータスが書かれたカードを凝視しながら唸っていた。
ゆぴぴと街の広場で合流してこのあともモンスターを狩るつもりで居たのだが別の方法を探すかこのままモンスターを狩り続けて行くかと悩んでいるといつの間にか宿から出て来たゆぴぴが俺の顔の前で手を振っていた。
「おわぁっ!?」
「もーフウタ全然反応しないから心配したよ〜大丈夫?」
「おぉ…大丈夫」
「なら何か悩み事?」
「何で分かるんだ?」
「カード見て唸ってたから」
「…」
「ステータス変わんなかった?」
「あぁ…ゆぴぴと会ってから変わらなくなったんだ」
「そっか…あ、上限が来たんじゃない?」
「上限?」
「ほら、今が最下ランクのDじゃん?」
「あぁ」
「それが試験を受けて認められたらランクアップしてCになるってわけ」
「あぁ!そういうことか!」
「そうそう♪」
「ところで試験って何をするんだ?」
「実技と筆記とギルド長との面談だよ」
「そっか…ゆぴぴは何でも知ってるんだな」
「えっ!あ、うん…」
「?」
「だってあたしCランクだし!ほら」
ゆぴぴが差し出したカードを見ると確かにランクはCだった。
さっきの反応が気になる所だが隠した事をここで言及する気にはなれなかった。
「おぉーそれじゃゆぴぴ師匠御指南の程よろしくお願いします」
「言う程強くないよ私」
「でも俺よりランク上だしこの世界について詳しいから」
「…もー仕方ないなぁそこまで言うなら引き受けよう」
「ありがとうございますゆぴぴ様ァ〜」
俺がノリで土下座をする。
するとゆぴぴは腕を組んで仕方ないなぁと言う表情をしていた。
「ゆぴぴ〜ところで試験対策ってまず何をしたらいいんだ?」
「あーそれは実力を試す所だから対策とかしたら意味無いよ」
「えっ!?そういうもんなの?」
「そういうもんなの。さ、ギルド長の所に申し込みに行こう!」
グイっと俺の二の腕を絡め取り恋人かの様な距離でゆぴぴは俺を先導する。
「うぉっ!」
しばらくそのまま歩くとゆぴぴのファンに見つかる。
「ゆぴぴ!?」
「嘘だろ!どこだ!?」
「やばっ」
「こっち」
俺は咄嗟に見つけた路地裏にゆぴぴと入る。
「ど、どうしよ…」
「ゆぴぴはここに居て」
「フウタ?」
「俺が囮になるから」
「でも!」
「大丈夫みんな俺の事は見えてなかったって」
「…そうかもだけど、フウタと離れたくないよ」
「ゆぴぴ、すぐに戻って来るから」
真っ直ぐと俺はゆぴぴを見つめ説得する。
「分かった。早く戻って来てね」
ゆぴぴはキュッと服の裾を掴みながら寂しそうな目をしてまた手を離した。
「いってくる」
俺は立ち上がって通りへと駆け出した。
「おーーい!泥棒猫が居るぞーー!」
「さぁ、こっちにおいでっ」
俺はゆぴぴのファンを煽りながらひたすら遠くへ走る。
「待てーー!泥棒猫ーー!」
「さて、ここらで撒きますか!」
俺はさっと路地裏の物陰に身を隠す。
「どこだーー!泥棒猫ーー!」
「まだ近くに居る筈だ!」
「この路地裏怪しくないか?」
「そうだな」
「俺探して来ます!」
やばい、見つかりそう…
「あっ!ゆぴぴ!?」
は!?まさかな…
俺が上を見上げると民家の屋根の上に確かにゆぴぴが居た。
あれだけ待っててって言ったのに!
だがゆぴぴではなかった。
「ゆぴぴーー!」
ゆぴぴならここで何か喋るはずなのに…ゆぴぴは口を開くことはなかった。
「ゆぴぴ……?」
辺りを静寂が襲う。
するとゆぴぴは悲しそうな表情をし去って行く。
ファンはゆぴぴを一斉に追いかけて行った。
「助かった……?」
「フウタ」
するとすぐに後ろから声が聞こえて来る。
振り返るとそこにはゆぴぴが居た。
「ゆぴぴ!あれだけ待っててって言ったのに何でここまで来たんだ?!」
「ごめんね、心配になっちゃって…あとつけてきちゃった」
「…まぁ、いいや。早く行こう」
俺は溜息を飲み込み、ゆぴぴの手を取った。
「うん!」
ユリーカちゃんと別れた小屋(情報屋)に辿り着いた。
ギィと音を立て扉を開くとギルド長が居た。
「よぉ、そろそろ来る頃だと思ってたぜ」
「えっと…貴方は?」
「ギルド長のマーベスさんだよ」
ゆぴぴが小声で耳打ちをする。
「初めまして私はこの村のギルド長マーベスだ。よろしくな」
「フウタです。よろしくお願いします」
「じゃあ、早速試験と行こうか」
「はい!」