───婚約発表───
この世界に来て遂に2ヶ月私は運命の選択を迫られていた。
「沢守茜、君は元の世界へ帰るかこのままここに残るか選べたか?」
「はい、決まりました」
「なら、今ここで述べなさい」
「はい。私は…ここに残りベルーガ第一王子と婚約します!」
私がそう発言すると周りからドッと拍手が沸き起こった。
私は驚き当たりを見渡すと王子達が肩を寄せ合っているのが見えた。
「おめでとう兄さん」
「おめでとうベルーガ兄さん」
「…ありがとう…!ふたりとも」
どうやら揉め事ではなく純粋に兄の婚約に喜ぶ兄弟達に私はどこかホッとしていた。
「静粛に!茜さん本当にいいんだね?君はもう二度と現実世界には帰れず現実世界に居る君の肉体は滅ぶが」
「構いません」
「分かった。ならば私は認めよう。異論のある者は居るか?」
お義父様がそう発言した時
「はい!」
少し低く透き通る綺麗な少女の声が聞こえて来た。
「私はベルーガ第一王子が好きです。なので、この方との婚約に反対いたします!」
「ユーリ!?」
「ユーリ諦めなさい」
「お父様、お母様。私はこの恋以外する気は御座いません!どうか私の気持ちも解ってください」
「ユーリ…」
ユーリと呼ばれた少女は覚悟を決めた面持ちでお義父様の所に行くと
「国王陛下。異世界から来たお方より、この街で生まれ育った人の方が街の方の信頼を掴むのは早い。どうかもう一度考え直して下さい」
「…だが、これはベルーガと茜さんが選んだこと私に口出しする権利は無いのだよ」
「…ですが!」
「ユーリ」
「…っう」
ひざまづき涙を流すユーリという少女は彼女のご両親に回収されその場は収まった。
だが、これは始まりに過ぎなかったのだった。
「ごめんね…茜」
「ん?どうしてベルーガ王子が謝るの?」
「ユーリという少女は僕の幼なじみなんだ。幼少期からずっと一緒の学校で、同じクラスで、家も近くて、昔はしょっちゅう遊んでいたんだ」
「今は仲良くないの?」
「彼女からある日突然避けられるようになったんだ。僕は僕が国王の息子だから避けられてるんだと思っていたんだけど…」
「そっか…」
何だか複雑だ。私の知らないベルーガ王子をユーリという少女は知ってるというこの事実が私の心をモヤモヤさせる。
「でも、僕はもう茜のことしか見てないし、見たくない…茜が側で笑ってくれてたらそれでいい」
「ベルーガ王子…」
「ベルって…」
「え?」
「ベルって呼んでよ…」
顔を赤く染めて目線を少し逸らしながらベルーガ王子が呟いた。
それを見た瞬間とてつもなく愛おしくなり、私はベルーガ王子を抱き寄せて
「べ、ベル…」
とベルーガ王子の名を呼んだ瞬間顔が火照って行くのを感じた。
この世界に来て遂に2ヶ月私は運命の選択を迫られていた。
「沢守茜、君は元の世界へ帰るかこのままここに残るか選べたか?」
「はい、決まりました」
「なら、今ここで述べなさい」
「はい。私は…ここに残りベルーガ第一王子と婚約します!」
私がそう発言すると周りからドッと拍手が沸き起こった。
私は驚き当たりを見渡すと王子達が肩を寄せ合っているのが見えた。
「おめでとう兄さん」
「おめでとうベルーガ兄さん」
「…ありがとう…!ふたりとも」
どうやら揉め事ではなく純粋に兄の婚約に喜ぶ兄弟達に私はどこかホッとしていた。
「静粛に!茜さん本当にいいんだね?君はもう二度と現実世界には帰れず現実世界に居る君の肉体は滅ぶが」
「構いません」
「分かった。ならば私は認めよう。異論のある者は居るか?」
お義父様がそう発言した時
「はい!」
少し低く透き通る綺麗な少女の声が聞こえて来た。
「私はベルーガ第一王子が好きです。なので、この方との婚約に反対いたします!」
「ユーリ!?」
「ユーリ諦めなさい」
「お父様、お母様。私はこの恋以外する気は御座いません!どうか私の気持ちも解ってください」
「ユーリ…」
ユーリと呼ばれた少女は覚悟を決めた面持ちでお義父様の所に行くと
「国王陛下。異世界から来たお方より、この街で生まれ育った人の方が街の方の信頼を掴むのは早い。どうかもう一度考え直して下さい」
「…だが、これはベルーガと茜さんが選んだこと私に口出しする権利は無いのだよ」
「…ですが!」
「ユーリ」
「…っう」
ひざまづき涙を流すユーリという少女は彼女のご両親に回収されその場は収まった。
だが、これは始まりに過ぎなかったのだった。
「ごめんね…茜」
「ん?どうしてベルーガ王子が謝るの?」
「ユーリという少女は僕の幼なじみなんだ。幼少期からずっと一緒の学校で、同じクラスで、家も近くて、昔はしょっちゅう遊んでいたんだ」
「今は仲良くないの?」
「彼女からある日突然避けられるようになったんだ。僕は僕が国王の息子だから避けられてるんだと思っていたんだけど…」
「そっか…」
何だか複雑だ。私の知らないベルーガ王子をユーリという少女は知ってるというこの事実が私の心をモヤモヤさせる。
「でも、僕はもう茜のことしか見てないし、見たくない…茜が側で笑ってくれてたらそれでいい」
「ベルーガ王子…」
「ベルって…」
「え?」
「ベルって呼んでよ…」
顔を赤く染めて目線を少し逸らしながらベルーガ王子が呟いた。
それを見た瞬間とてつもなく愛おしくなり、私はベルーガ王子を抱き寄せて
「べ、ベル…」
とベルーガ王子の名を呼んだ瞬間顔が火照って行くのを感じた。