───未来への選択───
朝食を終え、私は国王陛下に言われた「猶予は2ヶ月間…君はこの間に誰と婚約するか、または元の世界へ帰るかを選びなさい」と言われたことについて考えていた。
ここの世界の人は私のことを姫として扱ってくれている。
でも、これは王子達の婚約者候補だからだ。
もし候補から外れたら私は即効現実世界へ帰されるのだろう…
───コンコン
「茜、ちょっといいかな?」
「ベルーガ王子?いいですよ」
扉を開けるとベルーガ王子が立っていた。
「ベルーガ王子、ちょっと顔赤くないですか?」
「そんなことないよ。それより、今日はとても天気がいいから庭園を散歩しないかい?」
「いいですけど、本当に大丈夫ですか?」
「大丈夫だよ。さぁ、行こうか」
そう言ってベルーガ王子は私の手を取り庭園へと向かった。
庭園に着くとベルーガ王子は大きな木の下に行き座ると私も横に来るよう誘って来る。
私が横へ座るとベルーガ王子は安心しきったような表情で私の肩に顔を預けて瞳を閉じ…
ん?何だかめっちゃ綺麗なんだけど…熱い!?
そして私は自分の手をベルーガ王子の額に当て熱を測り私は助けを求めたのだった。
「「ベル兄さん!」」
ベルーガ王子が自室へ運ばれるとすぐさま弟達が駆け付ける。
「茜!ベル兄さんは」
「大丈夫、ただの熱だよ」
「…良かった…またあの時みたいになったらと思うと俺…」
「僕も…耐えられない…」
「あの…2人とも」
「「ん?」」
「ベルーガ王子ってその…どこか悪いの?」
「そっか…茜は知らないんだったね。ベル兄さんは昔から病弱でね、この城から外へは出かけたこともないんだ」
「そう…なんだ…」
そんなに弱ってたのに私、気付きもせずに引き止められなかった。
本当にベルーガ王子や弟達には申し訳ないことをしてしまった。
「茜がそんな顔することないよ」
「え?」
「だって茜はベル兄さんを助けてくれた」
よっぽど私は暗い顔をしていたのだろうかリリール王子が私の頭を優しく撫でながらフォローを入れる。
「でも、引き止められなかった…あの時、あのまま部屋に帰るように強く言ってたら…」
「結局、ベル兄さんはどのみち部屋まで耐えられなかったと思うよ」
「そうそう無事だったんだから全て良しだよ!俺は怒ってないし」
「ムーン王子、リリール王子…」
「さ、湿っぽいのはここまでにして今日はおれとデートにしようよ」
「お気持ちは嬉しいけど今日はベルーガ王子を診てるよ…流石に心配だから」
「分かった、じゃあ俺は自室に居るから何かあったら呼んでね?」
「僕も部屋に帰るよ」
「本当に今日はありがとう!」
「「どういたしまして♪」」
ベルーガ王子の部屋に入ると
「…ん…茜…行くな…」
ベルーガ王子の寝言が聞こえて来たので側へ駆け寄る。
「ベルーガ王子、私はここにいるよ。ずっと側にいるよ…!」
「茜…!僕は茜と幸せになりたいんだ!!」
「!?」
ベルーガ王子はそう叫んだ直後に目覚めた。
すると頬を赤くしながらこう言った。
「…い、今僕何か変なこと…言って…なかった?」
絶対に意識があったとしか思えないと思いながら、私は適当に誤魔化した。
「…その、私はベルーガ王子のこともっと知りたい、知ってから考えたい…!だから今は、強いて言うなら気になっている…とだけしか…」
私がそう応えるとベルーガ王子は覚悟を決めたように
「分かった、真剣に応えようとしてくれてありがとう。僕も絶対茜を振り向かせられるように頑張るから」
「うん…ところでどうして私だったの?」
「それは僕とムーンが茜に惹かれたからだよ」
「…どうしてベルーガ王子は私に惹かれたの?」
「どうしてって言われると分からないけど一目見たときから好きだって思ったんだ。僕は茜の全てに惹かれているんだよ」
朝食を終え、私は国王陛下に言われた「猶予は2ヶ月間…君はこの間に誰と婚約するか、または元の世界へ帰るかを選びなさい」と言われたことについて考えていた。
ここの世界の人は私のことを姫として扱ってくれている。
でも、これは王子達の婚約者候補だからだ。
もし候補から外れたら私は即効現実世界へ帰されるのだろう…
───コンコン
「茜、ちょっといいかな?」
「ベルーガ王子?いいですよ」
扉を開けるとベルーガ王子が立っていた。
「ベルーガ王子、ちょっと顔赤くないですか?」
「そんなことないよ。それより、今日はとても天気がいいから庭園を散歩しないかい?」
「いいですけど、本当に大丈夫ですか?」
「大丈夫だよ。さぁ、行こうか」
そう言ってベルーガ王子は私の手を取り庭園へと向かった。
庭園に着くとベルーガ王子は大きな木の下に行き座ると私も横に来るよう誘って来る。
私が横へ座るとベルーガ王子は安心しきったような表情で私の肩に顔を預けて瞳を閉じ…
ん?何だかめっちゃ綺麗なんだけど…熱い!?
そして私は自分の手をベルーガ王子の額に当て熱を測り私は助けを求めたのだった。
「「ベル兄さん!」」
ベルーガ王子が自室へ運ばれるとすぐさま弟達が駆け付ける。
「茜!ベル兄さんは」
「大丈夫、ただの熱だよ」
「…良かった…またあの時みたいになったらと思うと俺…」
「僕も…耐えられない…」
「あの…2人とも」
「「ん?」」
「ベルーガ王子ってその…どこか悪いの?」
「そっか…茜は知らないんだったね。ベル兄さんは昔から病弱でね、この城から外へは出かけたこともないんだ」
「そう…なんだ…」
そんなに弱ってたのに私、気付きもせずに引き止められなかった。
本当にベルーガ王子や弟達には申し訳ないことをしてしまった。
「茜がそんな顔することないよ」
「え?」
「だって茜はベル兄さんを助けてくれた」
よっぽど私は暗い顔をしていたのだろうかリリール王子が私の頭を優しく撫でながらフォローを入れる。
「でも、引き止められなかった…あの時、あのまま部屋に帰るように強く言ってたら…」
「結局、ベル兄さんはどのみち部屋まで耐えられなかったと思うよ」
「そうそう無事だったんだから全て良しだよ!俺は怒ってないし」
「ムーン王子、リリール王子…」
「さ、湿っぽいのはここまでにして今日はおれとデートにしようよ」
「お気持ちは嬉しいけど今日はベルーガ王子を診てるよ…流石に心配だから」
「分かった、じゃあ俺は自室に居るから何かあったら呼んでね?」
「僕も部屋に帰るよ」
「本当に今日はありがとう!」
「「どういたしまして♪」」
ベルーガ王子の部屋に入ると
「…ん…茜…行くな…」
ベルーガ王子の寝言が聞こえて来たので側へ駆け寄る。
「ベルーガ王子、私はここにいるよ。ずっと側にいるよ…!」
「茜…!僕は茜と幸せになりたいんだ!!」
「!?」
ベルーガ王子はそう叫んだ直後に目覚めた。
すると頬を赤くしながらこう言った。
「…い、今僕何か変なこと…言って…なかった?」
絶対に意識があったとしか思えないと思いながら、私は適当に誤魔化した。
「…その、私はベルーガ王子のこともっと知りたい、知ってから考えたい…!だから今は、強いて言うなら気になっている…とだけしか…」
私がそう応えるとベルーガ王子は覚悟を決めたように
「分かった、真剣に応えようとしてくれてありがとう。僕も絶対茜を振り向かせられるように頑張るから」
「うん…ところでどうして私だったの?」
「それは僕とムーンが茜に惹かれたからだよ」
「…どうしてベルーガ王子は私に惹かれたの?」
「どうしてって言われると分からないけど一目見たときから好きだって思ったんだ。僕は茜の全てに惹かれているんだよ」