「失礼します」
 悠と友が社長室に入って来た。
 二人は、社長の前に座る。

「この前の『YUI』との対談の反響の凄さは
知ってるよな?」
 と社長が聞いた。

「そうですね。メディアの反応は……」
 と友が答えた。

「そこでだ、『RAIN』もそろそろ新章にはいっても
いい頃だと思ってるんだが」

 「新章ですか?」と悠が社長に聞いた。
 
 「お前たち、五人もそれぞれの活動を行って 
いくってことだ」
 
 友と悠が顔を見合わせる。
 
 「それって、ソロ活動ということですか?」

 「そうだ 新たなプロジェクト『RAIN』のユニット活動とソロ活動だ」

 「ユニットとソロ? ですか?」 
 と友が聞いた。

 「心と良と翼は、ダンスナンバーを主とした
ユニットを組んでもらう。友は作詞作曲を
メインとして、他者のアーティストに楽曲を
提供しもらう。 
 そして、悠おまえはソロアーティストとして
活動してもらう。
 ただし、ラブソングをメインに……」
 
 社長からの提案に驚く二人。
 
 「どうだ、友、『RAIN』のリーダーとして
君の意見を聞きたい。そして、悠、
おまえの意見はどうだ?」

 「俺は、それぞれの特技というか、
やりたいことがやれるチャンスだと思います。
 ただ、悠や他のメンバーはどうでしょうか?」

 と悠の顔を見る友、
 「俺は、どこまでやれるか挑戦したいです」

 二人の言葉を聞いた社長。
 「友と悠、ふたりの答えはイエスと
みていいんだな。
 じゃあ、あとは翼と良と心に説明をする。
 江口、三人を呼んでくれ」

 「はい、社長わかりました」
 と言うと、江口は心、良、翼を社長室に呼ぶと
友と悠と同じ説明を行った。
 三人も悠と友 同様に社長の提案に賛同した。

 こうして、『RAIN』の新章、新しいプロジェクトが
始動する。

 そして、悠と唯の関係にも変化が訪れようとしていた。