『RAINとYUIのスペシャル対談』のテレビ放映が
終了した直後、

 Xのトレンド一位、YouTube配信、再生回数など
かなりの反響があった。

中でも、
『緊急企画!誰が一番お似合いか~!』の順位発表では、瞬間最高視聴率を叩き出した。
 それは、「悠とYUI」が第一位ということが発表
された瞬間だった。

 もちろん、つぶやきの中には、
『YUIちゃん、季里也君がるのに……だめよ』
『季里也より悠のほうがお似合いじゃね?』
『YUIちゃんと季里也と悠の三角関係のドラマ撮れ!』

『YUIが浮気か? どうする! 季里也……』
『YUIちゃんなら悠君任せてもいいかな?』
 と皆好き放題につぶやいていた。

 「はぁ~なんだこれ、傷つくな」と呟く唯。

 「気にするな。それだけ、注目されてるってことだよ。
 それより、社長がそろそろ季里也以外とも共演
させるって言ってたぞ」
 マネージャ―の田代が言った。
 
 「え? それって本当ですか? 誰ですか?」 
 と唯が聞いた。
 
 「それは、俺も知らないよ」
 と答える田代。
 
 唯が悩んでいる中でも、親友の千春だけは、

 「唯~、テレビ見たよ。私、感動しちゃった。 
 だって、私の『箱推し』と唯が一緒の番組で対談
してるんだもん。
 メンバーとのツーショット画像、私全部ダウンロードしたから、いっそのこと誰かとくっつけばいいな~って
思ってる。
 じゃあ、お仕事頑張ってね。応援してるよ……」
 とメッセージを残してくれる唯の心の友。
 千春の陽気さに元気を取り戻す唯。

 一方、ここは悠の所属する事務所内では、
 「この前の対談、反響が大きいみたいですね」
『RAIN』マネージャ―の江口が社長に話す。

 「予想以上の反響だな。流石! 雅社長だ。
 彼女の戦略にまんまと乗せられたが、
これで、こちらも動きやすくなったからな
悠と友をここに呼んでくれ」 
 と社長が言った。

 「友と悠社長室に呼ばれてんの?」と心が言った。

 「そうなんだよ。江口さんが呼びに来てさ」
 良が言った。

 「確かにあの対談依頼、俺等の周りが騒がしいもんな。YUIちゃんとのツーショットのダウンロード数凄いらしい。
 友もちゃっかり、自分とYUIちゃんのツーショット
ダウンロードして、ニヤニヤしてたよ」と翼が呟いた。