「ひゃい!」 しまった。突然声をかけられたせいで変な声を出してしまった。 「これ…貴方のものですか?」 おずおずと聞いてきた女子生徒が持っていたのは、まさしく俺が探していたもの。 「そうです、ありがとうございます!」 「どうぞ。持ち主がすぐに見つかってよかったです。」 ではこれで、とふわりと微笑む彼女を見て心臓が跳ね上がった。 まじか。これがきっと、そうなのか。