みんなの生ぬるい返事が重なって、作業がはじまった。

私は、どちらかといえば人手が足りなそうな資料作成に主に参加することにした。

陽葵もいるし…

というのは置いといて。

「んーと、橘花さん?だっけ??」

「…うんそうだよ」

机を移動させて、椅子に座ったところで斜め前に座っている男子に話しかけられた。

「僕、関咲(かんざき)(ゆう)!よろしくね!」

「あ…うんよろしく」

いきなりすぎる自己紹介に動揺しながらも頷く。

「うん!えーっと、たちばな…」

「清菜です。橘花清菜」

「!!
みんなもよろしくね」

そう言いながらニコニコの人懐っこい笑顔を浮かべた彼——関咲くん。

さっきまでこの場を仕切っていた子だ。

「うん、みんなもよろしくね。
って、さっさと資料作るよー時間ないからねー」

私の一言でみんなが資料を作り出す。