噂だけで嫌われるには限度があったが、それでも噂が国全体に広がる頃には患者の人数が減り始め、患者の人数が減っていけば、その分広がりにくくなり病も治っていった。




そして、第一王女マリーナ・サータディアは国一番の悪女になった。




この機会を好機と捉えた両親は失敗した政策を全て私のせいにした。

悪政の根源だと私は国民に思われている。








そして、この物語はここから始まる。








私が国一番の悪女と呼ばれるようになった日、フリクはもう一度現れた。




「じゃあ、好かれてきて」



「え?」



「君の人柄で、努力で、どれだけ変わるのか俺に見せて」




意味が分からなかった。