それからすぐに私は屋敷の者にきつく当たり始めた。

まずは身近な者から嫌われようと思ったから。

しかし、これでは病のスピードに負けてしまうことも分かっていた。

そんな時、屋敷で一番仲の良かったメイドのリーリルが私にこう問いかけた。


「お嬢様、何を抱えておいでですか? 貴方は人に無下にきつく当たる人ではない。絶対にです。どうか私を頼って下さい」


素直に涙が溢れた。

だから、私は答えてしまった。

教えてしまった。

起きた出来事を。