状況が変わった後も、初めて参加するパーティーを見定めていた。

「リーリル、パーティー用のドレスを用意しておいて。それと、クロルにも参加することを伝えて」

「分かりました」

「それと、婚約記念パーティーまでダンスレッスンとマナーの勉強をもっと増やしたいわ」

「お嬢様はもう完璧では……」

「あら、王女たるもの国一番の淑女(しゅくじょ)でないといけないわ」

私は胸を張って、子供っぽく笑ってみせた。

「ふふ、分かりましたわ。お嬢様。では、私もお嬢様に一番似合うドレスを屋敷から送ってもらいます。それに当日のヘアセットも期待していて下さいませ。国一番の淑女に相応しい美しい髪型にしてみせますわ」

私とリーリルは顔を見合わせて、笑い合う。

この時間が幸せすぎるから……大切すぎるから、私は明日も頑張ろうと思えるのだ。