「マリーナ様、どうしてあんな無茶をなさるのですか」

「無茶などしていないわ」

「ではもしご令嬢たちが逆上したら、どうするつもりだったのですか?」



「しないわ」



私はクロルにはっきりと述べた。

「私、これでも威圧感はあってよ? それに実際に彼女たちは逆上しなかった」



その時、急に「ははっ」と誰かが吹き出したような笑い声が聞こえた。



クロルがすぐに私を守るように立つ場所を変える。