「ええ。旦那様と奥様はお嬢様の悪い噂を利用して……どんな気持ちでお嬢様が噂を流したのか知りもせずに!興味すら持たなかった」

私の両親にフリクから言われたことは伝えていない。

私の両親はそんなことを聞きもせずに、私の評判が悪くなるとそれを利用した。

嫌われたかった私には、その行動は丁度良かった。

しかし国民からすれば、私は大悪女だろう。

「旦那様は課税が必要な時は、お嬢様のせいにしました。次の政策に必要だとしっかりと説明もせずに。お嬢様のことをなんだと思っているのか!」

「お父様は私を道具としか思っていないもの。お父様は私に興味も関心もないけれど、ユーキス国のために毎日働いている。そこは尊敬しているの」

「だからと言って、お嬢様を軽んじて良いわけではないです!」

「お父様にとって私はいつか政治の繋がりのためにどこかへ嫁がせる道具だわ。それまで生きてさえいればそれでいいの」

私の言葉にリーリルとクロルは顔をしかめた。