私はクロルと同じように片膝をついて、頭を下げる。



「絶対に貴方たちを守るわ。だから、私のことも守って。私に剣は使えない。リーリルのように何でも器用にこなせる訳でもない。その代わり、王女としても学びはあるわ。それに勇気と度胸も」

「だから、補い合えば最強ね」



私の言葉にクロルは何も言わなかった。

ただ静かにもう一度私に頭を下げた。


屋敷の者への情報共有の後は、それぞれに忙しくて。

私は学園に入る準備、クロルはもう一度身体を鍛え直すと言って聞かないし……時間はあっという間に過ぎていった。

そう、あっという間に……学園に入る当日になっていた。




「行ってきます」




屋敷に残る使用人全てに見送られ、私は屋敷の外へ足を踏み出した。