放課後。


途中で美花と別れた私はひとりとぼとぼと歩いていた。


なんか、足取りが重い。


交差点まできて、ちょうどのタイミングで歩行者信号が赤になった。


信号をぼーっと見ながら立っていると、「花坂先輩」と後ろから声がした。


「…槙野くん」


今日1日の疲労感のせいか、笑顔を返したけど、なんか力無い笑顔になっちゃった…


「どうしたんすか、なんか元気ないっていうか…」


「え…全然!ちょっと考え事してただけ!」