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「ーーせ、七瀬ってば!」


頬杖をついてぼんやりしていた私は美花の声ではっとした。


「…美花、何?」


「何じゃないわよ。ほら次移動教室だから急がないと遅れるよ!」


「あ、そっか!急いで準備するから待ってて!」


一式を準備して、私も美花は教室を出た。


「なんか今日一日中ぼんやりしてるけど、大丈夫?なんか七瀬らしくないけど。七瀬って常に悩みなさそうじゃん」


「し、失礼な!私だって悩むことだってありますー」


悩みっていっても、今日一日考えていたのは、及川くんのこと。