すごく優しそうな人だ。


「メニューはこれね」


「あ、ありがとうございます!」


メニューを受け取ったはいいけど、お店の雰囲気に気を取られて、集中できない。


すごくレトロな雰囲気だけど、どこか秘密基地みたい。


胸がワクワクした。


「あの、すごく落ち着く、素敵な場所ですね!」


「そうかい?そう言ってもらえると僕も嬉しいな。お嬢さんくらい若いお客さんはほんとに珍しいんだけど、若い子にもいい反応もらえてよかったよ。あれ、そういえば君の制服って……」


「…制服、ですか?」


「ああ、いやなんでもないよ」