「あの、これあげるので点数のことは内密にお願いします」


ラッピングされたココアクッキーを及川くんに渡す。


「……何これ」


すっごい警戒されてる。


そんなに怪訝そうにしなくても…


「さっき部活でつくったやつ。時間なくて持ち帰りになったの」


及川くんは袋を開けて中を覗いた。


今日のは割と苦めのクッキーだから、前にブラックコーヒー飲んでた及川くんでも、食べれると思うけど。