近くのベンチに荷物が置いてあって、及川くんはそこからペットボトルを取り出した。


すごい勢いで水を飲んでいく。


今は5月の終わりで昼間はだいぶあったかいけど、今くらい暗くなった夕方はまだ肌寒い日だってある。


及川くん汗かいてるし、よく見れば薄着1枚だし、汗引いたら絶対寒いって。


「ね、そのままじゃ風邪ひかない?」


「……別に」


ふぅ、と小さく及川くん息を吐く。


そのままベンチに座った。