「やっぱり、おいしぃー!」
ほんとにほっぺが落ちちゃいそうで、私は頬に手を当てた。
「…大げさなんだよ」
私の様子を見ていた及川くんは呆れるように言う。
「ほんとに美味しんだもん。あ、マスター、チーズケーキ1個追加でお願いします!」
「花坂さんは、雅のケーキファン第一号だな。今準備するから待ってねー」
マスターはちらっと及川くんを見て、私に笑いかけた。
そのままカウンターから離れる。
「太るぞ」
「テスト勉強で糖分消費されるからいいんですー」
間近に、嫌な嫌なテストが迫っている。
今日は息抜きってことで。