休日。
私は2度目の、あの喫茶店を訪れていた。
「へぇ、花坂さんってクッキング部なんだ。メインはお菓子作り?」
「そうです。この間初めてタルト作ったんですけど、型から外したらボロボロに崩れちゃって。ケーキは硬くなっちゃうし、もうダメダメで」
私は苦笑いしながら、シフォンケーキを頬張った。
やっぱり、ケーキ最高!
「うーん、タルトは僕も作ったことないからなぁ…。あ、でもケーキなら、雅におまかせだよ。今花坂さんが食べてるのも、実は雅お手製。僕も作ることはあるけど、雅の方が上手なんだ」
「え、そうなんですか!?」
このケーキを、及川くんが…
私はもう一口頬張って…