「…よし、もう少し!」
オーブンから香ばしい香りがしてきて、私はミトンを準備して加熱時間が終わるまで待っていた。
今日は日曜日だけど、私がいるのは喫茶店。
カウンター裏にあるキッチンを借りて私はたくさんのクッキーを焼いていた。
マスターから勧められたクッキーを提供する話を受けて、毎週日曜日に焼いたものを、月曜日限定でお客さんにだしている。
もちろん、焼いたクッキーは無料でお客さんに出してもらって、私も一切お金は受け取っていない。
クッキーを出し始めて1ヶ月くらい経ったけど、有難いことに多くの人に喜んでもらえてる。
自分の作ったものをお客さんに提供できるなんて思ってもなかったから、すごく嬉しい。