「ね、七瀬。七瀬の本当の気持ちは、七瀬にしかわからない。だから、ちゃんと気づくことも大事だよ。七瀬のためにも、後輩くんのためにも。私はあんたの決めたことを、応援するからさ!」 「…う、うん」 私の、本当の気持ち…? 「あ、チャイム鳴っちゃった。じゃ」 美花はにこっと笑って、自分の席へと戻っていった。 授業中も、何度も美花の言葉の意味を探りながら、私は黒板を見つめていた。