「じゃあ俺今日は彼女とデートなんで!」
雲ひとつない晴天が広がる、ある日の放課後。
帰り支度をしている私の横にいた美花は、隣の席の樋口くんの声に、肩を落とした。
さっきまで晴天だった気分も、今はいっきに曇り空に変わったみたいに弱々しい声で言った。
「なんだ樋口くん、彼女いたんだ…」
2年のクラス替えで隣の席になって、早2ヶ月と数日。
社交的で話しやすい樋口くんとのやりとりをしているうちに、最近、ちょっとずつ気になりはじめていたらしい。
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