「行くかぁ」
借り物競争は次の次だ。
早く早美くんに代役ができるか
確認しないといけない。
足を怪我していることを公にしたくない私は
足を引きずらずに我慢し歩き始める。
そして、早美くんの姿を探している。
次の種目が100m走だから
田辺くんがでるらしいし
応援のために近くにいるかもしれない。
そう考えた私は一直線に予想の場所へ向かう。
ビンゴ。
緊張しているだろう田辺くんと
笑いあっている早美くんの姿。
なんだか顔を見ただけで
怪我が治ってしまいそうだ。
なんて、そんなこと言ってらんない。
早くお願いしないと。