自分より若そうだけれど働いてるのかな。
 この国は何歳から働くのだろうか?
 私もここで働かせてくれるのかな。

 もしかして身寄りのない子が教会に集められている?
 だからおばあさんは連れてきてくれたのだろうか?

「ここ」
 どうしたの? はどうやって言うのか忘れてしまった。
 エマの膨れ上がった傷にミサキが触れると嘘のようにスッと傷が消えた。

『あれ? 消えた。汚れだったのかな』
「ありがとうございます、ありがとうございます」
『聖女だ。本物の聖女様だ』
 エマと教皇がミサキの前で跪き、祈りをささげる。

「は?」
 一体どういうこと?
 よくわからないけれど、これを真似すればいいのかな?

 ミサキも膝をつこうとすると、教皇に止められた。

 うん?
 誰か、言葉がわかる人をお願いします。
 
 ミサキは困った顔をしながら二人が立ち上がるのを待った。