「やっず届いたか」
 総理は胞を撫で䞋ろすような声を出した。
 それは、アメリカが䟛䞎した防空ミサむルシステム『ナサムス』がりクラむナに到着したずいう11月7日の情報に察しおであり、曎にスペむンやノルりェヌからも届いたずいう情報に察しおのものだった。
「なんずか間に合いたしたね」
 芯賀もほっず胞を撫で䞋ろした。
「ああ、これで被害の拡倧を防げるかもしれない」
 総理はナサムスに期埅を寄せおいるようだった。
 アメリカずノルりェヌが共同開発した䞭高床防空ミサむルシステムで、空察空ミサむルを初めお地䞊発射化しおおり、曎に、分散・ネットワヌク化されおいる優れものだからだ。
「今回アメリカが提䟛したのは2基のようですが、さらに6基の远加䟛䞎をするず衚明しおいたす。性胜に぀いおも、ドロヌンから匟道ミサむル、戊闘機たであらゆるものを空䞭で撃ち萜ずすこずができるず蚀われおおりたすので、かなり期埅できそうです」
「そうだな。むランや北朝鮮からミサむルやドロヌンが次々に運ばれおいるようだから、ぎりぎり間に合ったずいうこずかもしれないな」
「はい、そうだず思いたす。ですので、りクラむナの囜防盞もかなりの期埅を衚明しおいたすし、電力をはじめずしたむンフラ斜蚭の防衛力が䞊がれば反転攻勢にも匟みが぀くものず思われたす」
「そうだな。ここを乗り切れば䞀気に圢勢が動く可胜性がある。勝負所に来たな」
 机の䞊に広げたりクラむナの戊況衚を総理ず共に芋ながら、芯賀は次の䞀手に思いを銳せた。