その倜、自宀に戻った䞍曲は机の匕き出しから昚日のメモを取り出した。
 囜連ずいう文字の䞊に×を぀けたメモだ。
 
 䜕を拘(こだわ)っおいるのだろう
 䞍曲ずいう個人が責任をもっお発信するために囜連ずいう蚀葉が必芁ず思っおいたが、本圓にそうなのか、よくわからなくなっおきた。
 ずいうより、そんなこずはどうでもいいような気がしおきた。
 するず、ハンドルネヌムぞの拘りは意味がないように思えおきた。
 倧切なこずは内容であり、囜のプロパガンダに瞛られおいるロシア人に響くメッセヌゞなのだ。
『オデッサのロシア人』を埌方支揎するための発信なのだ。
 そう匷く思おうずしたが、しかし、拘りを捚おるのも違うような気がした。
 倚分どっちを遞んでも䞍正解ではないのだろうが、なかなか決めきれなかった。
 
 どうすればいい
 返事がないのはわかっおいたが、メモに問いかけた。
 するず、×のマヌクが倪く濃くなったように芋えた。
 錯芚だず思っお目を擊っおみたが、再床目を開けおも同じようにしか芋えなかった。
 それは、囜連ずいう盟を捚おなさいず蚀っおいるように思えた。
 それは、若い人の意芋に玠盎に耳を傟けなさいず蚀っおいるようにも思えた。
 自分が幎寄りだずは䞀床も思ったこずはないが、SNSずいう新たなコミュニケヌションツヌルの䞖界では教えおもらう立堎だずいうこずを自芚しなければならないずいうこずなのだろう。
 
 承知いたしたした。
 メモに向かっお頭を䞋げたあず、×の䞊に曎に×を䞊曞きしお2぀に折った。