「……そうだよ、オレたちは吸血鬼」
「おいちょっと!」
「いいよ、もうコイツにしようぜ」
「まあたしかに……」
や、やっぱりっ……。
みんなの反応を見るに、言ってはいけないことなんだろう。
でも、信じれない……。
本人たちの口から吸血鬼と言い放ったのにびっくりはする。
「……あの、私は退学ですか……?」
退学になったら私、どうしたらっ……。
すると、クリタさんが口を動かす。
「……あのね、僕たちはこの学園の生徒会になってるのは言われたんだ」
言われた……?
「僕たちは、本当は吸血鬼学園という、森の中の学園に属している。それで、五人ずつ人間の通う学園で人間に化け、
一人でもいいから女の子と契約するんだ。一年間の間にできないと失格」
……え?
け、い、や、く、?
「びっくりするよね……」
「それで、もう知られちゃったから言うけど、契約してくれないかな?」
「この中の誰かでいい」
「オレは却下。俺以外でしてくれ」
え?え?え?え?え?
初めて聞くことが多すぎて頭まわんない私は一旦状況を整理する。
まず、生徒会は全員吸血鬼。そして、人間に化けて誰かと契約することでいい?のかな。
「……って、ええええ⁉︎わ、私!」
「ああ」
「なんで私!」
「話聞いてた?」
そうだ、私が知っちゃったから契約……。
で、できないっ……。
「あの……」
私はみんなのこと友達からしか聞いてなかったから全然知らないし……。
「今すぐ契約ってわけじゃないなら……私はもう少しみんなのことを知ってから、がいいです」