ふぅーと私はほっと一息ついた。

一旦、パソコンの画面から目を離す。

実はさっきまでの文章は全て私の理想の恋を語っていた、いわゆる自作小説というものなんだ。

でも私の将来の夢は小説家じゃないんだよね。

ただ自分の理想を文章にしてみたいと思って書き始めたもの。

そんな生半可な気持ちでこんなつまらない文章を書くなって?

確かにそうかもしれない。

でも、少しでもこの理想に共感してくれる人がいて欲しくて。この自作小説を現実に少しでもなってくれたらいいのに。

ずっとそう思ってやっと書く勇気が出たはじめの一歩。

つまらなくて面白くないこの文章になんの価値があるのかなんて言われても、それは無いかもしれない。

でも、それでもね書きたいんだ。

理想の恋に近づけたらどんなにいいことだろう。

これは私、秋内葉月のお話である。