「モテても意味ないってことはないだろ。だってお前がモテてなかったら俺も告白オッケーしてなかったかもしれないし」
「それって、私の彼氏って称号が欲しくてオッケーしたってこと?」
「違う違う、ただ、お前がモテてるっていうのはお前がかわいいからということを伝えたくてだな」
「え? かわいいって言った? 私のことを」
「ああ、言った」
未来は照れた顔を見せた。
「うれしい。ありがとう」
「足りなかったらいくらでも言うからな」
「ありがとう。じゃあ十回言って」
「お前はかわいい、お前はかわいい、お前はかわいい、お前はかわいい、お前はかわいい、お前はかわいい、お前はかわいい、お前はかわいい、お前はかわいい、お前はかわいい」
「うれしい、愛してる」
「だからそんな強く抱きしめんなよ」
まあまんざらでもないけどな。
「愛してる……」
と、ぼそっと言った。
「ありがとう。嬉しい、良い声だし」
喜んでもらえたようだ。