「着いてきてくれないかな…」


ほら、やっぱりな。

着いていきたいのは山々だけど、ここは鬼にならないと七彩のためにならねぇよな…


「明日仕事だし、七彩のためにも俺が行かない方がいいと思う」

「……そうだよ、ね…」

「そんな顔すんなって。七彩なら大丈夫だ」


根拠は?と聞かれたらないけど…

七彩だから大丈夫って俺は思う。


「うん…」

「明日、俺が仕事終わったらどっか飯食いくぞ」

「え?」

「だから、頑張れ!な?」

「うん、わかった」


七彩はやっと笑った。

まだどこか、不安そうな顔はしてたけど…

少しは元気になったと信じたい。


ほんとは着いて行きてぇけどな…

これは七彩には言わない。

言ったら、じゃあ来てよってなりそうだから。