翌日のお昼休み。


「せーんーぱーいっ!」


「あ、今日もお出ましじゃん」


先輩のクラスにひょこっと前扉から元気よく顔を出したら、


先輩のクラスの男子に面白がられるように笑われた。


「チッ 何だよ」


一方で、先輩は今日も変わらず舌打ちを大げさなほどしてから冷たい視線を私に向けた。


「先輩好きです!大好きです!」


「……はぁ、あっそ」


会ったら必ず一言目は愛の告白から。


先輩は相変わらず反応が薄いし雑。


いつも不思議に思うけど、何で先輩は私のこと嫌いなんだろ……?


た、確かに、アピールは周りと比べたらしつこいかもしれないけど。


最初出会った頃や私が2年生に上がるまでの部活や委員会活動では、すごく優しかったのに…。


何で、変わっちゃったんだろう…。


久しぶりに昔の先輩を思い出したのか、少しだけジワッと涙が溢れ出しそうな気がした。


いけない!過去は過去。今は今。


過去よりも今が大事だよ…!


気持ち切り替え切り替え!


「先輩、今日のお昼何ですかー?」


「…昨日の余りもん」


「余り物って、先輩、料理したりするんですか?」


「……お前には関係ねぇよ」