と、栗山くんが立ち上がった気配がした。 そのまま、私の前までくる。 優しく手を掴まれて、そのままぐいっと引かれた。 気づけば栗山くんの胸の中で、ぎゅっと抱きしめられていてーーー。 私の心臓の音も、栗山くんの心臓の音も聞こえてきそうなくらい、ぎゅっと強く。 心がぽかぽかとして、私は子供のように泣きじゃくってしまった。