「あ、そういえばさ」 「なあに?」 何かを思い出したように、夢ちゃんが顔を上げた。 「こないだ部活行く途中で、体育館裏に栗山と2年の女子の先輩が一緒にいるとこ見ちゃったんだよねー」 「…え…」 自然と、私のはしが止まった。 「ありゃ、告白されてたに違いないって。栗山って、口悪いくせに顔はいいから、やっぱモテるらしいねー」 「…そうだね」