「やっぱ最高だわ、お前のびびった顔」 入る時と変わらない、涼しい顔。 栗山くんの心臓はどうなってるんだ…… 私は顔面蒼白で、近くのベンチでダウンしていた。 ただ私のびびる姿見たいだけとか、やっぱり栗山くんって最低… 「ほら」 すぐ隣にあった自販機からジュースを取り出して、栗山くんなこちらに投げた。 「あ、ありがと…あ、お金」 「これくらい、いい」 怖がらせたりするくせにこういう気遣いを見せるから、本当にわからない。