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3ヶ月後。


「結様ァ! どこにいかれたのですかぁ!」


高級一等地と呼ばれる住宅街に並ぶ家の中で、1番と言える広大な敷地を構えた白鳥邸。


閑静な住宅街に、爺の大声が響いた。


(どこに行ったと聞かれて素直に答えるわけないじゃん)


手入れされた庭の草陰に隠れ、慌てている爺の姿を見てクスクスと笑う結。


これは、白鳥邸で名物になりかけている鬼ごっこである。


次期当主として勉強をさせたい爺vs想い人がいる喫茶店へ行きたい結。


逃げ切れば、このまま喫茶店へ向かい、負ければ勉強。


おまけに、手間をかけさせたとして勉強量はいつもの倍になる。


絶対に負けられない戦いなのだ。