昨今、高齢化が進んだことで商店街の衰退が問題視されている。


しかし、ここーー【ひだまり商店街】は、その問題とは無関係に思えるほどの人でごった返していた。


ひだまり商店街は若者向けの店が半分以上を占めており、来客者のほとんどは学校帰りに制服で訪れている。


白鳥 結(しらとり ゆい)も、そのうちの1人である。


ただ、彼女が身につけているのは最寄りの公立学校のものではなく、桜宮学園高等部の制服である。


桜宮学園とは、日本を支える大企業、日本を作る政界、人とは違う能力で華やかに輝く芸能で活躍している人達を親に持つ子息、令嬢が通う学校。


世間では、【桁外れの金持ち学校】と呼ばれる住む世界が違う子ども達が通う学校である。