靄に覆われいた心に少しだけ光が差し込んだ。いつもは足取りが重い帰り道もこの日はなんだか軽く感じた。

屋敷に帰り、部屋でひっそりと食べた和菓子の味はとても美味しく、優しい気持ちが伝わってきた。

充さんと朧さんがいる和菓子屋:おぼろづきは辛いことも悲しいことも忘れさせてくれる。

二人が待っていてくれる“おぼろづき”は私にとって大切な場所だ。