「だからシェイラ、怯えないでくれ。俺はシェイラを喰ったりしないし、もちろん傷つけるようなこともしない。こんな顔だから仕方ないんだが、怖がらないでくれると……嬉しい」

 そう言って笑みを浮かべたイーヴの表情は、やはり凄みがあって少し怖い。だけど、彼はラグノリアからここへ連れてくる時も、ずっとシェイラを気遣ってくれた。きっと優しい人なのだろう。

 こくりとうなずいたシェイラを見て、イーヴの視線が更に柔らかくなったような気がした。