「本当に、俺の花嫁は積極的だな」
「……っ」
自分からイーヴの花嫁であると散々アピールしてきたけれど、彼の口からあらためて言われると胸がしめつけられるほどに嬉しい。思わず言葉を失ったシェイラにイーヴがそっと顔を近づけ、額に柔らかなものが一瞬触れて離れていく。
「これでいいか?」
「う、うん……」
自分から言い出したことなのに、まさか本当にキスをもらえるなんて思っていなかったから、シェイラは動揺を隠すことができない。嬉しいのだけど、どんな顔をしたらいいのか分からなくてうろうろと視線をさまよわせるシェイラを見て、イーヴが小さく笑った。
「おやすみ、シェイラ」
耳元で囁かれた低い声は、これまで聞いたものよりずっと甘く響く。身体の芯にまでしみ込んでいくようなその声に、全身から力が抜けていくような気がした。
「おやすみ、なさい」
結局シェイラは、逃げるようにブランケットの中に潜り込むことしかできなかった。
真っ赤になった頬を持て余すように押さえているうちに、シェイラはいつの間にか眠っていた。夢の中でもイーヴは優しく頭を撫でてくれ、そのぬくもりが嬉しくて思わずその手を捕まえてしまう。大きくてあたたかなその手に触れるだけで、どれほど安心できるか彼は知らないだろう。いつか頭を撫でるだけでなく、もっと色々な場所にその手が触れる日が来たらいいなと思いながら、シェイラは更に深い夢の中へと潜っていった。
「……っ」
自分からイーヴの花嫁であると散々アピールしてきたけれど、彼の口からあらためて言われると胸がしめつけられるほどに嬉しい。思わず言葉を失ったシェイラにイーヴがそっと顔を近づけ、額に柔らかなものが一瞬触れて離れていく。
「これでいいか?」
「う、うん……」
自分から言い出したことなのに、まさか本当にキスをもらえるなんて思っていなかったから、シェイラは動揺を隠すことができない。嬉しいのだけど、どんな顔をしたらいいのか分からなくてうろうろと視線をさまよわせるシェイラを見て、イーヴが小さく笑った。
「おやすみ、シェイラ」
耳元で囁かれた低い声は、これまで聞いたものよりずっと甘く響く。身体の芯にまでしみ込んでいくようなその声に、全身から力が抜けていくような気がした。
「おやすみ、なさい」
結局シェイラは、逃げるようにブランケットの中に潜り込むことしかできなかった。
真っ赤になった頬を持て余すように押さえているうちに、シェイラはいつの間にか眠っていた。夢の中でもイーヴは優しく頭を撫でてくれ、そのぬくもりが嬉しくて思わずその手を捕まえてしまう。大きくてあたたかなその手に触れるだけで、どれほど安心できるか彼は知らないだろう。いつか頭を撫でるだけでなく、もっと色々な場所にその手が触れる日が来たらいいなと思いながら、シェイラは更に深い夢の中へと潜っていった。