―ブオロロロロロロッ 


もの凄い音と共に突風が拭いた。

「な、何!?」

地震!?竜巻!?

何か事故でも起きたんじゃないかって風の吹いた方、空を見上げた。

「ヘリコプター…!?」

ブォーと大きな音をさせ、ビュンビュンに風を吹かせる一台のヘリコプターがどんどん近付いて来た。

え、なんでどうして!?ここは学校ですけど!?

「あ、帰って来たのかな」

そんな非日常的風景にも拘わらず実彩子は冷静に上を見てた。

「え、誰が!?誰が来るの!?」

この状況になんでそんな落ち着いてられるかわかんないんだけど、もっと慌てることない!?だってここは学校だよ(2回目)!?

「クチュリエ、帰って来た♡」

両手を合わせ指を絡ませるようにしてうっとりと目をとろかせる。冷静じゃなかった、これはこの光景に酔っているそんな感じ。

「てゆーかクチュリエってな…っ、うわぁっ」

ヘリコプターが学校の前に着陸しようとビュンッて勢いよく風が吹いたから、体制を保てなくて体がフラついた。かろうじて転ばずには済んだけど、メガネがカランッと飛ばされた。

あ、やばい!メガネないと見えないのに…っ


「「「「「きゃぁーーーーーーっ!!!」」」」


「うわっ」

風では転ばなかったけど、メガネを拾おうとして手を伸ばした時黄色い声の女子たちに巻き込まれて結局その場に転がることになった。

な、なに…っ 

何が起きたの?誰が帰って来たの…?