―――ドンドンドン

―――ッキュッキュ

―――バンッ

―――シュパッ


ドリブルの音
バッシュと床のこすれる音
ボールがバックボードに当たる音
シュートが決まる音
体育館の中は、そんな音でいっぱいだった
その音を聞いてやっぱり男子バスケ部のマネージャーに決めた



予想していたよりマネージャー希望者はいっぱいでマネージャーになれるか心配になってきた
でも、諦めないことにした
コートを見ると空が先輩と一緒に練習していた
やっぱり空はすごいなぁって感じる
空が私に気づいてこっちに来た

「帰れ」

とても低く、冷たい声だった

「なんで??」

それでも私は明るく聞いた

「お前、高校入っても俺の邪魔する気??
お前のことなんか100%好きになんてならないから」

とても低い冷たい声
冷たい視線
涙がこぼれそうになった
今度はどうしても明るくは話せなかった

「空、なんでそんなこと言うの?
中学の時に言ってくれたのに
私に0.1%の可能性をくれるって
それを信じてたのに
私、もう帰るね」

涙を堪えながら私は寮の自分の部屋に走って戻った